ピンポンダッシュは犯罪か?防止策と学校や警察に連絡するタイミング

問題解決
スポンサーリンク

 

他人の家のインターホン等を鳴らして、ダッシュして逃げるイタズラである「ピンポンダッシュ」と聞くと、子供が行うちょっとしたイタズラというイメージがあります。

 

しかし深夜・早朝などの、安眠中もしくは心を落ち着けてのんびりしたい時間帯にピンポンダッシュをされたり、さらに執拗に繰り返される場合、それを「軽いイタズラ」と流せるものではありません。

 

ピンポンダッシュの被害にあった場合、大抵は不快感と怒りを覚え、どうにか防止したい、そしてピンポンダッシュの行為者をどうにかしたいと考えるのが、一般的な心情です。

  • ピンポンダッシュ自体に犯罪性はあるのか?
  • 被害があったときに警察や学校(犯人が子供の場合)にはどのタイミングで連絡したほうが良いか?
  • ピンポンダッシュに困っている場合、防止策をどのように施したらよいのか?

 

この記事では、上記の観点について過去の事例などを踏まえてまとめています。

スポンサーリンク

ピンポンダッシュの行為者(容疑者)

突然インターホンが鳴るのだが外を見ても誰も居ない、という現象が起こった際に、単純にインターホンが故障していたというパターンも可能性としてありますが少数派かと思われます。

おそらく、不審者または近所の子供によるピンポンダッシュ行為が原因というパターンがほとんどでしょう。

 

行為者が子供の場合、小学生の低学年から中学年(1~4年生)くらいの子供であれば、実際にその現場を押さえてしまい、軽く説教をする程度でピンポンダッシュが終わることがほとんどのパターン。

 

しかし、小学生の高学年や中学生がピンポンダッシュ行為者である場合はちょっと事情が変わってきます。

最近の小学生の高学年や中学生は体格もよく、場合によっては大人の女性以上の身長・体格のある子供も多いため、一人暮らしの女性や気の弱い人であれば、今後の仕返しの可能性などを考えてしまうと現場を押さえて説教することに躊躇してしまうことがあるかと思います。

 

そうなると、自分以外の人に対応をお願いすることで解決出来ないか?と考えざるを得なくなり、警察や、付近の学校関係者(校長や教頭など)への連絡や相談という手段を考える必要があると思います。

 

ピンポンダッシュは犯罪か?

そもそも、ピンポンダッシュという行為は「犯罪」として罪に問えるものでしょうか?

犯罪行為として認定できないのであれば、警察へ通報したところで対応してもらえるかどうか分からないため、ピンポンダッシュ行為の被害にあっている人は、まずはそこが気になるところでしょう。

 

ピンポンダッシュ行為は法的にはどのような扱いになるのか?

ピンポンダッシュ行為とは、刑法で照らし合わせた場合に何か犯罪に該当するのか?

実は、「ピンポンダッシュ自体を明確に犯罪として認定できるものは無い」というのが実情のようです。

しかし、以下の場合は「犯罪」として扱えることがあります。

 

ピンポンダッシュ行為により明確に被害を受けたとされる場合

例えばそのストレスによって不眠症やノイローゼなど心身に支障をきたした場合は、傷害罪に当てはめることができます。

また、その行為によって仕事が妨害された場合は、偽計業務妨害となります。

そしてその場合は民法上の「不法行為」として慰謝料請求対象とすることも出来ます。

 

ピンポンダッシュ行為者が14歳未満である場合は、刑法上の刑罰を問えないことになりますが、その場合は行為者の保護者である親に対して賠償請求することが可能です。

 

インターホンが自宅敷地内にある場合

ピンポンダッシュをするために、他人の家屋や敷地などに侵入すれば住居侵入罪が成立します。

しかし個人の住宅ではなく集合住宅の場合では、不法侵入を適用することは難しいというのが一般的なようです。

 

刑法以外での法的規制は?

ピンポンダッシュ行為で損害を受けたと立証しにくく、また前述のように不法侵入に問うことも出来ないなど刑法の適用が難しい場合は、各地方自治体の定める「迷惑防止条例」に適用可能な条文が無いか確認してみるのも一つの手です。

 

実際に、ピンポンダッシュの繰り返しを条例の一部(”押し掛け“)にあてはめ、容疑者を書類送検した例が京都にはあるとのことです。

 

例えば、鹿児島県にも「公衆に不安等を覚えさせる行為の防止に関する条例」があり、以下のような一文がありますが、この内容で迷惑防止条例違反に問うことが出来るかも知れません。

 

(つきまとい行為等の禁止)
第4条
何人も,正当な理由がないのに,特定の者に対し,次に掲げる行為をしてはならない。
(1) 追随し,待ち伏せし,又は住居,勤務場所,学校,宿泊場所等を訪れ,かつ,言い掛かりをつけ,すごみ,身体又は衣服を捕らえる等不安等を覚えさせるような方法で,執ように,つきまとい,又は面談を強要すること。

 

警察や学校へ連絡するタイミング

ピンポンダッシュ行為者が子供であれば、警察に相談する前にまずは学校へ連絡する方がハードルが低いかと思います。

また、犯罪に問えるような状況でも無い場合は、いずれにしろまずは学校へ連絡、となるかと思います。

 

学校への連絡

もし、どの学校の学区なのか微妙な地域に住んでいる場合はとりあえず近隣の学校に電話などで「ピンポンダッシュをする生徒が居る。厳重に注意して欲しい」と連絡するほうが良いでしょう。

 

犯人を特定できずとも、学校で先生や校長などが集会や学級で注意・指導を行うことで、萎縮して行為をすることを止めることを期待できます。

 

警察への連絡

警察へはどのタイミングで連絡すればよいか、ですがやはり犯罪に抵触する状況(傷害罪や偽計業務妨害罪が適用できそうな状況)であれば、警察へ連絡するべきです。

 

そのような状況ではない場合でも、行為者を特定していて、注意したのに収まらないまたは再発する場合、行為者が子供の場合で学校へ連絡しても一向に改善が見られない場合などは、警察へ連絡してしまいましょう。

そして、保護者もふくめ厳重注意をさせるというのも手段の一つと考えても良いですね。

 

ただし、お住いの所轄の警察によっては、事件性が無い(刑事対象とならない)ということで簡単に取り合ってもらえない可能性も否定できませんが。

 

しかし、ピンポンダッシュ行為者が成人(あきらかに子供ではない)の場合は別です。

早めに、不審者に対する相談という扱いで、警察へ連絡することをお勧めします。

一例として、マンションのロビーにあるインターホンからのピンポンダッシュを繰り返された人が警察に相談したところ、管理室の監視カメラ映像の確認や容疑者の特定・厳重注意などをしてもらえて被害が収まった、ということもあるようです。

 

ピンポンダッシュの防止策

インターホン

 

そもそもピンポンダッシュ自体が我慢できない。今すぐ行為自体を防止したい、という場合には一体どうすればよいか。

 

防止策として、効果が見込める手段がいくつか存在しますので紹介します。

 

インターホンの電源を切る

消極的な方法ですが、ピンポンダッシュによる騒音自体は防止することが出来ます。

 

ただ、玄関口まで来る必要がある書留などの郵便配達や、運送会社からの小包受け取りなどがある場合は、インターホンが切れていることで来訪に気づかず、不在通知を入れられてしまうなど、本当に用事がある人に気づかないこともあります。

 

その場合でも、インターホンに「インターホンは使えません」といった張り紙等をしておけば、本当に用事がある人は玄関まで来てをきちんとノックするでしょう。

 

録画機能付きインターホンに取り替える

インターホンには、カメラで撮影できるものは結構ありますが、さらにその映像の録画や静止画撮影機能があるインターホンも存在します。

 

取り付け・交換のためのコストはかかってしまいますが、もしピンポンダッシュ行為者を録画できた場合、大きな証拠となりますので、それをもって警察や学校へ相談することもやりやすくなります。

 

子供の行為者であれば、その映像・写真を元に学校で個人を特定できる可能性が高くなります。

仮に、行為者の個人情報を教えてもらえなくとも、その子供の保護者(親)を呼び出しした上で指導してもらうことも出来るでしょうから、十分な防止効果が期待できそうです。

 

 

 

監視カメラの設置

監視カメラの設置は、ピンポンダッシュ行為の防止として非常に効果が高い手段です。

 

監視カメラを買う・取り付けるというのは一般的ではないため、普通の人にはハードルが高いと感じる人も多いかと思います。

 

若干コストはかかりますが、最近では動体検知センサー付きで暗視撮影可能なものがありますす。

 

 

 

録画機能付きインターホンとはどう使い分ければよいのか?

カメラ付きインターホンだと分かった上でピンポンダッシュをするような人間は、カメラの死角からインターホンを押すため、カメラに写らず誰がやったかわからない場合があります。

 

しかし監視カメラであれば、設置場所を考慮することで、カメラ・録画機能付きのインターホンでは撮影できない場所にいるピンポンダッシュ行為者を撮影することが出来るでしょう。

 

どうしても確認し証拠を残したいということがあるのであれば、こういった手段・製品もあるということを覚えておくとよいですね。

 

もしあまりお金をかけられない場合は、2,000~3,000円程度でダミーの監視カメラを購入できます。

「防犯カメラ作動中」などのステッカーと併せて使用すれば効果も上がると考えられるため、まずはダミーの監視カメラを設置して警戒させることでピンポンダッシュ行為を防止する、というのも試してみる価値があります。

 

 

まとめ

ピンポンダッシュは昔からあるイタズラで、既に過去のものだと思っている人もいるかもしれませんが、実際には現在でもピンポンダッシュに悩まされている人は意外と多いようです。

 

何事でもそうですが、問題が起こった際には対処すればよいか?どのような防止策や解決策があるかをあらかじめ知っているだけで、事が起こった際に取り乱すことなく対応できるのだと思います。

 

この記事が実際に被害にあっている人の参考になれば幸いです。

また、まだそのような目にあっていない場合でも、事前の知識として役立って頂ければと思います。

 

最後までお読み頂き、有難うございました。

 

コメント

テキストのコピーはできません。
タイトルとURLをコピーしました