じゃんけんで最初はグーというのはなぜ?地方別の掛け声も調査

じゃんけん
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じゃんけんをするときに、何気に使う掛け声『最初はグー』。

全国的に使われているようですが、そもそも、なぜ最初の掛け声に『最初はグー』というのでしょうか?

そして、いつからじゃんけんの掛け声として、『最初はグー』が使われるようになったのか。

なぜ、『最初はグー』の掛け声は全国的に広まったのか?

また、じゃんけんの掛け声として「最初はグー」とは別に、地方ごとにも色々な掛け声のパターンがあるようで、とても興味深い話題です。

 

この記事では、

  • なぜ、じゃんけんの掛け声として『最初はグー』は使われるようになったのか?
  • なぜ、じゃんけんの掛け声として『最初はグー』が全国的に広まったのか?
  • 地方ごとに違うじゃんけんの掛け声とは、どういったものがあるのか?

について、調査しました。

 

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掛け声「最初はグー」はいつから使われるようになった?

全国的にも定着して、当然のように使われているじゃんけんの掛け声、『最初はグー』。

そもそも、誰が、なぜじゃんけんの掛け声として「最初はグー」を使い始めたのか?

 

掛け声「最初はグー」が広まった理由は?

この「最初はグー」の掛け声、もともとはザ・ドリフターズの人気バラエティ番組『8時だョ!全員集合』(1969~1985年)で、志村けんと仲本工事のじゃんけん決闘コントで使用されたことで世間に広まりました。

正式な掛け声は、

『最初はグー、またまたグー、いかりや長介頭はパー、正義は勝つ』

でしたが、「じゃんけん決闘」のコントでは、あたま部分である『最初はグー』だけが切り取られた形で使われ、そのフレーズが残り、現在まで全国的に使われる状況になったようです。

 

では、なぜここまで全国的に広まったのでしょうか。

それは、『8時だョ!全員集合』の人気の高さ、視聴率の高さが要因です。

当時、『8時だョ!全員集合』は、番組平均世帯視聴率47.6%という脅威の視聴率を持っており、日本中2人に1人は見ていたといっても過言ではないほどの人気を持っていたのです。

その番組内で、人気のメンバーである志村けんが行ったパフォーマンスであれば、それは全国的に流行ると言うものでしょう。

 

掛け声『最初はグー』の発案者は?

当初、『8時だョ!全員集合』のコントで生まれたとされていましたが、後年、志村けんが『最初はグー』がどうやって生まれたかを語っています。

そのときのエピソードが以下のような内容でした。

大人数で酒を飲んでいた際に、会計を誰にするかをじゃんけんで決めようとなったが、皆酔ってなかなか手が揃わない。

そこで、志村けんが、みんなのタイミングを合わせるために、

『じゃあみんな手を上げて! 最初はグーだよ、『最初はグー!じゃんけんぽん!』」

としたら、みんなタイミングよく出してくれた。

 

つまり、『最初はグー』の発案者は『志村けん』さん、と言うことになります。

 

8時だョ!全員集合』で、志村けんがドリフターズの一員として参加したのは、1974年以降ですので、その後と考えても、『最初はグー』が世間に広まり使われだしたのは40年程前からであるといえます。

 

当たり前のように使っている『最初はグー』の掛け声が、実は昔のバラエティ番組『8時だョ!全員集合』がら広まったということも、発案者が志村けんさんであったということも、意外です。

いちバラエティ番組の、そして一芸人の考案した掛け声が、全国にここまで定着するという事実に、テレビというメディアが当時どれほどの影響力があったかということが伺い知れます。

 

地方で違うじゃんけんの掛け声

『最初はグー』のようなじゃんけんの際に使われる掛け声は、実は各地で色々なバリエーションがあります。

その地方の言葉が入ったような独特なものもあり、恐らく自分では全国共通だと思っていたものも、本当はローカルな掛け声だったと驚くものも有るかもしれません。

 

じゃんけんの掛け声一覧

地方ごとにさまざまな掛け声について、都道府県ごとに紹介します。

余りに多いため全てを紹介しきることは出来ませんが、ここではその一部を紹介しておきます。

 

<表. 地方別じゃんけんの掛け声一覧>

都道府県じゃんけんの掛け声意味
北海道おいやっぺ えーっぺジャンケンポン!→あいこでしょ!
※空知地方の一部
青森県じゃんけんき あいこでき き、き、きジャンケンポン!→あいこでしょ!→しょ!しょ!
※下北
岩手県じゃーら けっぽっと!  けっぽっと!じゃんけんポン!→あいこでしょ!
宮城県ジャーンジャーンジャンケンオシ!じゃーん、じゃーん、じゃんけんポン!
秋田県しゅっしゅっぺ! しゅーっぺ! ぺ!ぺ!ジャンケンポン!→あいこでしょ!→しょ!しょ!
山形県じっけんぴ!あーい、しっジャンケンポン!→あいこでしょ!
※酒田市北部
福島県じっけった! うんのった!じゃんけんポン!→あいこでしょ!
茨城県ちっけったっ、ちっけっぴっじゃんけんポン!→あいこでしょ!
栃木県アイショッキンじゃんけんポン!
群馬県おっちゃち! ちーちっぽ!じゃんけんポン!→あいこでしょ!
埼玉県あいけんちっじゃんけんポン!
千葉県いんじゃっしゃ!じゃんけんポン!
東京都ジャンケンほい(ぽい)、あいこでしょ、しょ、しょ
神奈川県じっけっぴ!じゃんけんポン!
新潟県チェーロー、チェーロー、チェーローエス!エス!エス!じゃーん、じゃーん、ジャンケンポン!→あいこでしょ!→しょ!しょ!
富山県ジャンケンへーのはっさんしじゃんけんポン!
石川県じゃんけでもってーほい※昭和40年代能登地方
福井県ぐっちっぱ~のお~じゃ~ま!お~じゃ~ま!お~じゃ~ま!まっ!まっ!じゃーん、じゃーん、ジャンケンポン!→あいこでしょ!→しょ!しょ!
山梨県ちっこい せっ!あいこで せっ!じゃんけんポン!→あいこでしょ!
長野県ちっけった!じゃんけんポン!
岐阜県インちゃんホイッ!じゃんけんホイッ!ホイッ!ホイッ!ジャンケンポン!→あいこでしょ!→しょ!しょ!
静岡県ちょいちょい、ほい!ほい!じゃんけんポン!しょ!
愛知県ぎっちゃん ちょんじゃんけんポン!
三重県いんじゃいほい!※旧美杉村
滋賀県じゃ~い~け~ん~で、ほ~い!いいや~で、ほ~い!じゃんけんポン!→あいこでしょ!
京都府じゃ~い(ん)~け~ん~で~ほ~い~じゃんけんポン!
大阪府い~んじゃ~んで、ほーい!じゃんけんポン!
兵庫県じゃーんーけーんで、ホーイじゃんけんポン!
奈良県じゃいけん、ほいじゃんけんポン!
和歌山県じゃんけんでホイのへのカッパじゃんけんポン!
※ホイで出してはいけない
鳥取県じゃんけんこい、あいこでこいじゃんけんポン!→あいこでしょ!
島根県ちっけったじゃんけんポン!
※西部の一部
岡山県りーしゃーたっ!あんでったっ!たっ!ジャンケンポン!→あいこでしょ!→しょ!
広島県じゃ~ん~け~ん~で、ほ~い!あいこでしょ!しょ!ジャンケンポン!→あいこでしょ!→しょ!しょ!
山口県じっけんぴじゃんけんポン!
徳島県えいさーほいじゃんけんポン!
※徳島はじゃんけんの掛け声の種類が多く、79種もある(徳島大学・名誉教授 仙波光明)
香川県ぐーぱーじゃんけん、ぐーぱーえす、ぐーぱーえすジャンケンポン!→あいこでしょ!→しょ!
愛媛県しーやん、えす!じゃんけんポン!
高知県いーじっけ!じゃんけんポン!
福岡県じゃいけん しっ!じゃんけんポン!
佐賀県じゃいけんぽん、あいこでしょ! しょ!ジャンケンポン!→あいこでしょ!→しょ!
長崎県どんまっかっ、ちっ!じゃんけんポン!
熊本県わっさの、さのさの、わっさのさ!※最後の「さ!」で手を出す。
大分県じゃんけんしっ!あいこでしっ!しょっしょでしっ!しっ!ジャンケンポン!→あいこでしょ!→あいこでしょ!→しょ!
宮崎県じゃんけんピースが食いついた、あ~ら~たじゃんけんポン!→あいこでしょ!
鹿児島県じゃいけん、ざらめが、すいきったじゃんけんポン!
沖縄県ブーサー、シッじゃんけんポン!
※戦前の本島全域

 

まとめ

今回、じゃんけんの掛け声である『最初はグー』は、なぜ使われるようになったのか?

なぜ全国的に広まったのか、いつから使われるようになったか?

という疑問について調査しました。

  • 「最初はグー」は志村けんと仲本工事のコント「じゃんけん決闘」で最初に使われた
  • 「最初はグー」は「8時だョ!全員集合」のTV放送の影響で全国に広まった
  • 「最初はグー」の発案者は志村けん

 

それに併せて、各地の地方別じゃんけんの掛け声についても調査し一覧にまとめてましたが、

掛け声のパターンが非常に多いことに驚かされました。

方言が影響しているかと思われるものもあれば、単に言い回しが独特なものであったり。

また、例えば、茨城、長野、島根の「ちっけった」等、離れているのに共通の言い回しをする場合もあるなど、面白い結果を確認できました。

なぜこのような分布になっているかについて解析するとすれば、地理学的な観点から学術調査が必要なのでしょう。

 

本記事を最後までお読み頂き、有難うございました。

 

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